2018年9月18日火曜日

演奏活動を休止します

秋の空に、秋の空気です。
皆さま、お元気ですか?

前回のブログでふれさせていただきましたが
ご来場御礼の続きで書いてしまったので、
改めてご報告させていただきますm(_ _)m

最近は聖路加国際病院での演奏のみ行っておりましたが、
それも今月をもってお休みし、
しばらく演奏活動を休止させていただきます。

橋本病と流産」という記事で以前書かせていただきましたが、
私事ながら、昨年より体調の優れない日が続き、
鍼灸などで様子を見ておりましたが、春頃に詳しい検査をし
夏に、甲状腺の自己免疫疾患である橋本病に
罹患していることがわかりました。

橋本病は完治ということはなく、服薬によるホルモンの補充で
”寛解する”という病気なので、定期的に検診を受け、
ホルモンの値さえ保てれば日常生活に支障はありません。

ただ歌を歌うことは思いの外、全身の筋力を必要としているようで
本番へ向けた練習の積み重ねができなくなっています。
練習とともに日に日に疲労が強くなり、歌唱中の支えが利かず、
声帯は本来休めればリフレッシュし、訓練と共に声も伸びていくはずが、
声域が徐々に狭くなり、声枯れも起きる…
傍目には僅かな差かもしれないのですが、
自分では明らかに罹患前との違いを感じています。

これに関しては昨年球界を引退された、
ヤクルトの今浪選手のお話にとても共感しました。
(一流アスリートの方と同列にしてはいけませんが…)
https://www.nikkansports.com/baseball/news/201710030000406.html


甲状腺ホルモンの低下は婦人科系への影響もあり、
そちらも投薬で調整し、経過を見ている状態で、
普段自分で感じる感覚よりも、
実際の体の中は良くない状態なのだと思いました。

男性には申し訳ない話なのですが、
元々、月経周期はずっと不規則で、本番を控えていると大抵、
緊張からか排卵しなくなってしまい、大幅に遅れていました。
子宮にポリープができて、不正出血が続いたこともありました。
歌うのは楽しかったはずなのに、なぜか体は逆行していました。

説明(言い訳)が長くなりすみません、
不調の原因が分かったこと、そして対処できていることは、
大変ありがたく思っております。
ここでよくよく向き合って、また歌を歌えるように
元気に長く歌い続けられるように、蓄えたいと思います。


Auraを離れてから、地味ではありますが、
ソロCDのリリース、ソロコンサート、
聖路加国際病院など『うた時計』でのボランティア演奏と、
やりたいことを次々に、ひらめくままに、
おかげさまで存分にさせていただきました。

こんな時のために(苦笑)作ったCD「こもりうた」は
おかげさまで2回目の追加プレスをさせていただきました(泣)
YouTubeでも、簡易の録音ではありますが、
色々な演奏をアップしています。

YouTube-Etsuko Sato Official channel
https://www.youtube.com/channel/UCzZA7Hdp_bpadEo7s26i4Jg

もし必要になったら、聞いていただけたらと思いますm(_ _)m



いつも応援して下さる皆様、温かく見守って下さる皆様、
改めまして、本当にありがとうございます。

復活までどのくらい時間がかかるのか分かりませんが、
歌えるようになったら、ここでお知らせさせていただきます。
またお会いできますことを楽しみに、
皆さんの健やかな日々を、心より祈っております。



佐藤悦子


2018年9月14日金曜日

ご来場ありがとうございました!

秋の夜長です。
皆さま、お元気ですか?

本日、聖路加国際病院のお茶と音楽の会で
ピアニストの藤田まり子さんと
ガルテンマザーの子守唄を演奏しました。

Auraの頃、古楽の歌唱指導でお世話になった
ソプラノ歌手の名倉亜矢子さんのCD
やすらぎの歌http://amzn.asia/d/barH7QT)に収録されていて、
初めて聞いた時からずっと好きな歌でした。

自分のCDの候補曲を考えていた時も、
歌いたい!と思いましたが、
当時は譜面が見つからず、また、
同じケルト系民謡ではスオ・ガンの方が
より耳馴染みがあるかもしれないと思い、断念しました。

結果、今で良かったと思っています。

この曲はアイルランドの作曲家Herbert Hughesによって採譜され
1904年に出版されましたが、その譜面をたまたま見つけることができました。
アイルランド北部のGartanという地域で歌われた曲で、
Hughesさんは譜面で1-2-1番の歌詞を充てていましたが、
アイルランドの方の歌を聞いたところ、歌詞が3番まであることが分かり、
幼い子供を亡くしたお母さんの子守唄だと分かりました。

アイルランドの方は1-2-3-1番と歌っていましたが
Hughesさんの編曲を生かして、1番には戻らず。
3番の ”教会の低い鐘の音が鳴り 私の小さな子羊は休む”
という詩に、
Hughesさんの印象的な前奏&後奏が物凄くはまっている気がしたので
今回、名倉さんにもご相談させていただいて、
私は1-2-3番と歌うことにしました。

もし私が無事に自分の子供と会えていたら、
3番は歌えなかったと思います。
怖くて、悲しくて歌えなかったと思います。

子供を見送ったから、歌えました。
見送らなければ、知り得なかった感情でした。
どこぞの何の力だかよくわからないけれど、
このタイミングでこの譜面に出会えて、
ただただ、感謝しています。

藤田先生も、この世界観をがっつり汲んで
弾いて下さいました。
録音を聴いていたら、絶妙な塩梅の音色、タッチの数々(泣)
本当にありがとうございます。


***



いつもお聞きくださる方は、お気づきだったかもしれませんが、
佐藤悦子、体の調子が良くありません。
そんなんで歌ってしまって、本当に申し訳ありません。
練習すると日に日に疲弊して練習が成り立ちません。
本番へ向けた積み重ねができません。
イメトレを繰り返したところで、使う筋肉を動かせていないので
思うように体が機能しません。

これが持病からくるものなのか、
年なのか、気持ちの問題なのか、
ちょっと腰を据えて向き合うときかもしれない
と思いました。

歌いたい気持ちはたくさんあります。
歌いたい曲も、やりたいこともたくさんあります。
ただ、今の私には無理そうです。
とても悔しく悲しいです。

しかし、これも私が蒔いた種であろうと思います。
いつもいらしてくださる方々に、本当に申し訳なく思います。
本当に、申し訳ありません。

しばらく聖路加の出演を見合わせ、演奏活動をお休みします。
心身健康になって、皆さんに望まれる歌が歌えるように、
頑張ります。


本日もお忙しい中お越し下さった皆様、
本当に本当に、ありがとうございました!!!


写真は終演後に行った藤城清治さんの展覧会にて。
この作品はレプリカでしたが、美しかったです。
(写真撮影OKでした(感謝))

藤城清治「光と影の生きる喜び展」2018 より
https://www.kyobunkwan.co.jp/ein-karem/archives/info/2018-4


2018年9月11日火曜日

今週金曜日は聖路加です

涼しいですね。
みなさまお元気ですか?

大雨、台風、地震と、被害を受けられた皆様へ
心よりお見舞い申し上げます。
悲しみを受け止めるにも、抱えるにも、持ち続けるにも
エネルギーがないことには・・・
磨り減る心に、何か少しずつでも、手当できる術がありますよう。
復旧復興へ前に進み続ける方々に、健康がありますよう。


今週の金曜日は、聖路加国際病院のお茶と音楽の会に出演します。
今月はピアノの藤田まり子さんとアイルランド民謡を演奏します。
メロディが美しく、ずっと歌いたかった曲で、
こもりうたのCDにも候補としてあげていましたが、
楽譜が無く、断念していました。

数ヶ月前、他の曲を探していたときにたまたま見つけ、
そして調べてみたら、少し哀しい歌だったのですが
今の私には、心底共感できるものでした。

ちょっとしっとりですが、
よろしければぜひ、お待ちしております。