2017年12月28日木曜日

流産判明〜流産前日

2016年の春、妊娠9週目の検診の日(水曜日)、
その日赤ちゃんが元気だったら、母子手帳をもらえる
そんなタイミングでした。

2週間ほど前に妊娠がわかった当初は
空腹時の軽い吐き気と微熱のだるさがある程度で、
そもそもつわりは軽かったのですが
8週目頃からはつわりがほとんどなくなり
検診の3日前くらいから茶色の少量出血がありました。

腹部エコーを見ながら、主治医が無言になっていき
「心臓が止まっている、お亡くなりになっているかもしれない」
と、告げられました。
その場にいた看護師さんもなんとも言えない表情になり、
私はその現実を受け止められず、泣きたくて泣くのでもなく
どこからともなくただひたすら、涙が溢れました。

稽留流産といい、お腹の中で胎児の心拍が止まってしまうもので
原因ははっきりとは分かっていませんが
赤ちゃんの持って生まれたものゆえで
そもそも長く生きることが難しい子だったんです、と
説明を受けました。
お母さんには何の落ち度もなく、どんなに安全な過ごし方をしようと
避けられないことなんです、残念ですがよくあることなんです、と
説明を受けました。

翌々日(金曜日)、最初に妊娠確認をしてもらった
別の婦人科(分娩なし)の女医さんに診てもらいましたが、
心臓は止まっていました。


そうなると、このあとは
自然に出てくるのを待つか、手術かの2択。


・自然に出てくるのは、いつになるかわからない。
今日明日かもしれないし、数ヶ月先になる人もいる。
・体への負担は一番少ない。
・ただ、一部残ってしまうと結局手術になる。
・流産が始まって、もし大量に出血した場合は救急対応が必要。
・子供の死を、自分の手で直接受け入れられる。


・手術は、決心がつきさえすればすぐ日時を決められる。
・自然流産より、麻酔等含め体への負担はある。
・医師と看護師の見守りがあるので、安心。
・もし”診断が何かの間違いで、生きていたら、心拍が戻ることがあったら”
と思ってしまうのなら、一週間ぐらい様子を見てもいい。


産婦人科の主治医は自然流産を勧めました。
婦人科の女医さんは手術を勧めました。
知人や家族は、いざという時もし出血が多くて何かあったらと心配してくれ、
早いほうがいいからと手術を勧めました。

診断から3日後、土曜日の午前中に、
私は再度主治医のところへ行き、手術の手続きをしました。
主治医は嫌々、そんなにしたいならすれば、という感じでした。
最後にエコー写真をたくさんくれました。
頭と体と手足がはっきり分かれていて、私のつたない体の中で
2cmまで成長してくれていました。

手術は週明け月曜日の予約。
帰宅すると既に少量の出血は茶色から鮮血に変わっていて、
きっとそう遠くないうちに出てきてくれるかもしれない、
主治医が強く勧める自然流産のことをあらためて考え、
要は私の覚悟次第なのだと思いました。
確かに、死んでしまったのだ、と受け入れ、
自分の手で子供を受け止める覚悟。

夫の帰宅後すぐ相談して、自然流産を待とうと決め、
その日のうちに病院へ手術キャンセルの電話をしました。
翌日が日曜日だったので、もし出てきたらどうしたらよいですかと
看護師さんに尋ねたら、
「生理がちょっと重くなる程度だから、心配しないで〜。
出てきたら、診療時間内☆に来てくださいね〜。」
という返答。


まじか・・・。


日曜定休のその病院には頼れないことがわかり、
いざとなったら救急車、と心に決めたのでした。
そうしてまさにその翌日、日曜日に、
我が子は出てくるのです。


流産当日、へ続く。